未完の空間
『ノイエ・ルイーナ(新しい廃墟)』が再び動きだしました。 この空間は、忘れられ朽ち果てていくタイプの「廃墟」というよりも、 意識的に破壊された「廃墟」である。 「廃墟」はタブーとされていたが、 今、にわかに「廃墟ブーム」が起き、 様々な写真集が本屋に並んでいる。 建築家として最初に「廃墟」を意識したのは磯崎新で、 写真家としては宮本隆司ではないかと思う。 時はバブル期の真っ只中。 その写真集は衝撃的だったに違いない。 たかが数十年前の建物がこんな姿になるのか? なぜ、これほど無残な姿になり得るのか? なぜ、怖いのか? なぜ、これほどわれわれを魅了してやまないのか? メンタリティーは複雑である。 #
by kta-room
| 2006-06-02 11:52
| 「neue Ruine」
久しぶりに安藤忠雄をテレビで見た。
みのもんたと対談する『さしのみ』 業界では 「90年代に入って、安藤にキレがなくなってきた」 と、言われたりしてるけど、 姿勢は変わってないな と、思った。 20年前から関西ローカルのバラエティー番組に コメンテーターとして出たり、 「大阪中ノ島計画案」の時も 当局に受け入れられなかったにもかかわらず、 大々的に展覧会をやってたりと、 他の建築家に比べると かなりメディアに出ていると思う。 その安藤を見てなぜかホッとするのは、 変わらない姿勢と、変わらない髪型なのだ と、僕は思った。 #
by kta-room
| 2006-05-26 16:25
| ケンチクノコト
最近お気に入りのバーチャル地球儀ソフト → http://earth.google.com/
空を飛んでるみたいでかなり楽しい! こんなのが無料で見れるなんて。 残念なことに、岡山は細かいところまで見れないんだけど・・・ 一度は行ってみたい、 青の洞窟で知られるイタリア・カプリ島まで飛んでみました。 上の写真は、カプリ島の岸壁に建つマラパルテ邸の上空。 アダルベルト・リベラが設計したとされている。 マラパルテはファシストだったが、 反ファシスト運動に荷担して流刑にあい、 かなりの時間監獄で過ごしているので、 この住宅はある種監獄的で、 とてもユニークな平面をしている。 逆遠近法状に拡がっていく長い階段を上がっていくと、 広いテラスになっているので眺望豊かな住宅です。 1963年に発表された、 ジャン・リュック・ゴダールの『軽蔑』(ブリジッド・バルドー主演)を見ると、 また、違った角度からマラパルテ邸を見ることが出来るかも。 #
by kta-room
| 2006-05-24 14:02
| ケンチクノコト
竣工して30年。
磯崎新設計の北九州市立図書館がどうなっているのか、 胸を躍らせながら足を運ばせてみた。 が、僕が想像していたものとは全く印象が違っていた。 少しつぶれた、つきたての餅のようなシルエットはそのままだったが、 壁をはっていたツタはすっきりと刈り取られ、 緑色の銅版屋根はきれいに葺き替えられ 真新しくなっていた。 もちろん、マリリン・モンローのシルエットの外壁も衣替えされている。 内部に入ると、ヴォールト天井の空間がうねりながら連続している。 たった3種類のプレキャスト板で出来てるとは思えないほど、 変化に富み、深みが感じられた。 とにかく一筋縄ではいかない。 通常なら建築は実物を見ると何か分かった気になるものだ。 これについて書かれた膨大な文章を読んで、 行く前から分かったつもりにはなる。 しかし実際に見に行くと、近づけば近づくほど分からなくなっていく。 そんな体験を味わった。 その中で、一番目に焼きついたのは、 南側のピロティから見える、 小倉城とリバーウォークの重なり合った風景である。 右に見えるのが図書館 左端に見えるのが小倉城 真ん中に見えるのがリバーウォーク #
by kta-room
| 2006-05-09 17:56
| ケンチクノコト
しばらくの間、台所に立ったことがなかったが、
立たなくてはならなくなった。 冷蔵庫を見ると野菜が山のようにある。 これを見過ごすのはもったいない。 僕にとっての料理は「実験」なのである。 砂糖に醤油・・・ なんか違う・・・ 流し台の下を覗いてみると 飲んだことのないお酒がある。 試しに入れてみると結構うまい。 この感覚は、まさに小学校の理科の時間に体験した ジャガイモをすりおろしてデンプンを抽出したときの あの感動と同じである。 僕はいつも一品料理で、 1回の食事として考えると実に中途半端だ。 だからと言って一度に多くのことをやろうとすると、 すぐにパニックになってしまう。 ほとんどの料理本は単品としてのレシピしか 書いていないのが不満だ。 例えば、グリーンサラダとたこのマリネとパエリアを いっぺんに作る時の手順を書いたレシピがあると とても助かるのだが・・・ #
by kta-room
| 2006-04-26 20:57
| コドモノコトカゾクノコト
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