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新しい廃墟
未完の空間
『ノイエ・ルイーナ(新しい廃墟)』が再び動きだしました。
この空間は、忘れられ朽ち果てていくタイプの「廃墟」というよりも、
意識的に破壊された「廃墟」である。

「廃墟」はタブーとされていたが、
今、にわかに「廃墟ブーム」が起き、
様々な写真集が本屋に並んでいる。
新しい廃墟_c0151418_16344315.jpg









建築家として最初に「廃墟」を意識したのは磯崎新で、
新しい廃墟_c0151418_16354753.jpg









写真家としては宮本隆司ではないかと思う。

時はバブル期の真っ只中。
その写真集は衝撃的だったに違いない。


たかが数十年前の建物がこんな姿になるのか?
なぜ、これほど無残な姿になり得るのか?
なぜ、怖いのか?
なぜ、これほどわれわれを魅了してやまないのか?
メンタリティーは複雑である。
# by kta-room | 2006-06-02 11:52 | 「neue Ruine」
安藤忠雄
久しぶりに安藤忠雄をテレビで見た。
みのもんたと対談する『さしのみ』

業界では
「90年代に入って、安藤にキレがなくなってきた」
と、言われたりしてるけど、
姿勢は変わってないな
と、思った。

20年前から関西ローカルのバラエティー番組に
コメンテーターとして出たり、
「大阪中ノ島計画案」の時も
当局に受け入れられなかったにもかかわらず、
大々的に展覧会をやってたりと、
他の建築家に比べると
かなりメディアに出ていると思う。

その安藤を見てなぜかホッとするのは、
変わらない姿勢と、変わらない髪型なのだ
と、僕は思った。
# by kta-room | 2006-05-26 16:25 | ケンチクノコト
カプリ島
最近お気に入りのバーチャル地球儀ソフト → http://earth.google.com/
空を飛んでるみたいでかなり楽しい!
こんなのが無料で見れるなんて。
残念なことに、岡山は細かいところまで見れないんだけど・・・

一度は行ってみたい、
青の洞窟で知られるイタリア・カプリ島まで飛んでみました。
カプリ島_c0151418_1640176.jpg













上の写真は、カプリ島の岸壁に建つマラパルテ邸の上空。
アダルベルト・リベラが設計したとされている。

マラパルテはファシストだったが、
反ファシスト運動に荷担して流刑にあい、
かなりの時間監獄で過ごしているので、
この住宅はある種監獄的で、
とてもユニークな平面をしている。

逆遠近法状に拡がっていく長い階段を上がっていくと、
広いテラスになっているので眺望豊かな住宅です。


1963年に発表された、
ジャン・リュック・ゴダールの『軽蔑』(ブリジッド・バルドー主演)を見ると、
また、違った角度からマラパルテ邸を見ることが出来るかも。
# by kta-room | 2006-05-24 14:02 | ケンチクノコト
北九州市立図書館
竣工して30年。

磯崎新設計の北九州市立図書館がどうなっているのか、
胸を躍らせながら足を運ばせてみた。
が、僕が想像していたものとは全く印象が違っていた。

少しつぶれた、つきたての餅のようなシルエットはそのままだったが、
壁をはっていたツタはすっきりと刈り取られ、
緑色の銅版屋根はきれいに葺き替えられ
真新しくなっていた。

もちろん、マリリン・モンローのシルエットの外壁も衣替えされている。

内部に入ると、ヴォールト天井の空間がうねりながら連続している。
たった3種類のプレキャスト板で出来てるとは思えないほど、
変化に富み、深みが感じられた。
北九州市立図書館_c0151418_16473418.jpg









とにかく一筋縄ではいかない。
通常なら建築は実物を見ると何か分かった気になるものだ。
これについて書かれた膨大な文章を読んで、
行く前から分かったつもりにはなる。
しかし実際に見に行くと、近づけば近づくほど分からなくなっていく。
そんな体験を味わった。

その中で、一番目に焼きついたのは、
南側のピロティから見える、
小倉城とリバーウォークの重なり合った風景である。
北九州市立図書館_c0151418_1649886.jpg



右に見えるのが図書館
左端に見えるのが小倉城
真ん中に見えるのがリバーウォーク
# by kta-room | 2006-05-09 17:56 | ケンチクノコト
実験
しばらくの間、台所に立ったことがなかったが、
立たなくてはならなくなった。
冷蔵庫を見ると野菜が山のようにある。
これを見過ごすのはもったいない。

僕にとっての料理は「実験」なのである。
砂糖に醤油・・・
なんか違う・・・
流し台の下を覗いてみると
飲んだことのないお酒がある。
試しに入れてみると結構うまい。

この感覚は、まさに小学校の理科の時間に体験した
ジャガイモをすりおろしてデンプンを抽出したときの
あの感動と同じである。

僕はいつも一品料理で、
1回の食事として考えると実に中途半端だ。
だからと言って一度に多くのことをやろうとすると、
すぐにパニックになってしまう。

ほとんどの料理本は単品としてのレシピしか
書いていないのが不満だ。
例えば、グリーンサラダとたこのマリネとパエリアを
いっぺんに作る時の手順を書いたレシピがあると
とても助かるのだが・・・
# by kta-room | 2006-04-26 20:57 | コドモノコトカゾクノコト


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