
コノ写真は大歩危だったか小歩危だったか
どっちだったか定かでない。
ワタクシもそうなのだが、
とある家人をはじめ、人間は旅に憧れを持つ。
旅にはワタクシ達の好奇心を満足させるものがあるに違いない
と思うからなのだろうか、、、
旅は空間の移動でもある。
先日の高知での打合せを終え、
全く設計の手掛かりもつかめないまま米子へ向った。
太平洋から瀬戸内海を通り、日本海へ、
コレが旅だったらいいのだが、、、
それでもコレは空間の移動である。
最近は車の移動をやめ、
出来るだけ電車で移動することにしている。
ガソリンが高くなってきたからというのもあるのだが、
それ以上にボーッとしたいからだ。
中には仕事終わりのビールを楽しんでいる人たちもいるが、
移動空間の中ではもっぱらお茶である。
酒は人をおしゃべりにしたり、
人を必要以上に沈み込ませる。
過剰さがつきものだ。
お茶には酒にはない平坦さがある。
淡々としていて、決して意識が転ぶことはない。
たった数分ではあるが、
ホッとしたりフーッとしたりして、
眼の前の現実から離れさせてくれる。
時に想いは旅をすることがある。
「ランドシップ」という、
いささか若さのてらいと気負いに満ちたネーミングをした住宅は
設計の始まりのイメージの段階で、
スケールの惑乱とでも呼びたい思い込みに期待するしかない。