あいかわらず旅を何回繰り返してもロバはロバのまんまで
決してサラブレッドにはなりはしない。
しかし、ごく稀に旅をするロバの頭にもローソクの火ほどの知恵がともることがある。
ソノ火を灯すため義弟に会いに東京へ行った。
どれくらいぶりの東京だろう、、、記憶にない、、、
イヤ、ないことはない。
小学校の頃、家族で浅草に行った記憶はロバの頭でもわずかに残っている。
東京駅に着く。
呉で生まれ育ったワタクシは、「赤レンガ」を見慣れているせいか懐かしく感じた。
コノ赤レンガ建築が「西洋建築の神髄」であるかどうかは疑問が残るが、
「赤レンガ=明治時代への郷愁」が意識的に彫りこまれているのは間違いない、
と思う。
義弟の案内でアチラコチラ見て廻る。
ヤハリ東京に来たからには行っておかなければと、表参道へ向かう。
クリスチャンディオール 、、、トッズ 、、、プラダ 、、、表層建築のオンパレード。
ドメスティックな生活を離れ、新しいモノばかり見ていると、
眼はウロウロとさまよい始め目的を失いそうになる。
「滅びしモノは懐かしきかな」
古く滅びてゆくモノへの感傷の延長なのか、
それとも、たちの悪い廃屋趣味なのか、
表参道ヒルズ やクラスカ よりも
D&DEPARTMENTや古ぼけた小さな家具屋が
ロバの頭に火を灯してくれたかも、、、
kodのみなさん、
ありがとうございました。