ブーッ!
ブザーが鳴って幕が上がる。
そんな大掛かりな芝居が始まるわけではないのだが、
ワタクシの絵本の読み聞かせが、
ムスメが通っている幼稚園で行われることになった。
§
ワタクシの廻りに集まってくる。
こっちもワクワクしてくる。
園児たちの鼻息を浴びながら読んでいく。
ガヤガヤとにぎやかだった園児たちのしゃべり声は
おばけが出るとシーンと静まり返り
息を呑んで聞いている。
§
今回読んだ絵本は
皆さんも覚えているかどうか分からないが、
ワタクシも子供の頃読んだことがある
『めがねうさぎ』である。
実は、ママ先生が読むはずだったのだが、
わけあってパパ先生が読むハメになったのである。
コノ絵本を選んだ理由は特になく
たぶん大事なのは何を読んだかではなく、
親身になって
園児たちに語りかけることが大事ではなかろうか。
ありのままの言葉づかいや行動、物腰、しぐさ、表情を
ありふれた場で、
ありふれた形でさらけ出されている
ありのままのその人の姿こそが、
園児たちの日々に
大きな影響を与えることが出来るのだと思う。
何はともあれパパ先生が読む低音の声を
園児たちは何かしら敏感に感じとってくれただろう。
もちろんワタクシも楽しませてもらうことが出来、
何かしら感じることが出来たのは言うまでもない。